ともきちのローカル旅

最長片道切符の旅を完遂!7日目以降は写真挿入が不調のため、とりあえず文章のみ公開します。後々リライト予定

最長片道切符の旅(2日目)

 

8月7日(土)

 

網走駅の看板が縦書きなのは意味がある。

網走刑務所で刑期を終えた受刑者が、この網走駅から列車に乗って故郷や大切な人の元へ帰る際に「横道にそれることなく、まっすぐに歩んで生きて行ってほしい」という想いが込められているのだ。

 

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今日は網走監獄へ行く。以前から訪れてみたいと思っていたが、やっと叶った。網走駅でレンタサイクルがあるそうなので自転車で網走監獄まで行った。2、30分ほどで着いたが、北海道とは思えない程暑く体力を酷く消耗した。今年の北海道は異常気象である。

 

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網走監獄は、北海道の開拓の歴史を知る上で欠かせない重要な施設である。

 

1890年代、ロシアの侵略が危惧されていた。

北海道の防衛と開拓を早急に行う必要があり、中央道路の開削工事に網走の囚人たちが使われることになった。重罪人のため、死を厭わない大変過酷な工事をさせられた。1年間で160kmという驚異的な早さで道路は完成した。しかし、多数の囚人が命を落とし、看守でさえも命を落とすという悲劇を招いた。

 

北海道は血の滲むような苦労と犠牲の上に成り立っている。皆さんも北海道を訪れる際には開拓に携わった方々に感謝しながら北海道を楽しんで頂きたい。

 

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網走からは釧網本線に乗車する。

少しして北浜駅に着く。私はここで下車した。

北浜駅は無人駅だが面白い駅だ。なんと壁一面に切符や名刺が貼ってある。駅ノートもあったので私の足跡も残しておいた。

 

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また、駅に喫茶店も併設されている。「停車場」と言い、ネーミングも素晴らしい。2004年にNHK関口知宏氏が「最長片道切符の旅」をされた際にここに立ち寄った。私は関口氏と同じ「停車場ランチ」を注文した。窓の外にはオホーツク海が見える。オホーツク海を眺めながらの食事は最高の贅沢である。関口氏が絶賛していたハンバーグはとても美味しかった。締めのアイスコーヒーを飲んでいる時はなんだか自分が趣のある渋い大人になった気がした。

 

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北浜駅は冬には流氷が見られるそうだから次回は冬に来てみたいと思う。それまでに釧網本線廃線にならないことを願う。

 

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北浜駅を出発し、しばらくオホーツク海に沿って走る。窓を開け、海風を体で感じながら車窓を楽しむ。北海道は素晴らしい。

 

浜小清水ー止別間と知床斜里からしばらく先で馬糞の匂いがした。肥料に使っているのだろうか。

 

列車の揺れと共に自分の体もリズミカルに揺れる。

 

突然、警笛を鳴らして急減速する。おそらく鹿がいたのだろう。

 

塘路で行き違い列車の到着が少々遅れ、しばらく停車した。空いた窓から多数の虫が乱入してくる。耐えきれず、ブラインドを下ろす。ただし、窓自体は開いたままなので風は感じる。

まもなく釧路に着く。

釧網本線は強烈な風と馬糞の匂いで寝ることなく乗り終えた。

 

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釧路は宿の値段が高い所が多い。宿探しに苦労した。