最長片道切符の旅(12日目)
8月17日(火)
今日は別途乗車券を買い、ルート外の女川に寄り道する。ちなみに女川は昨年の旅でも訪れた。
女川(おながわ)は、被災した市町村の中で被災率が1番という壊滅的な被害を受けた町である。
災害廃棄物量は推定44万4000トンで、これは町内の通常廃棄物の約115年分に相当するそうだ。
しかし、女川町は比較的復興に成功している。
それには以下の理由が挙げられる。
・被災率の高さで用地回収が容易になり、再生に要する時間が短くなったこと
・自治体の規模が小さいため、行政の意思決定がスムーズであること
・元の街並みを目指すのではなく、今後の人口減少を見据えたコンパクトシティ計画を実行したこと
などがある。
新しいまちづくりでは、低地を盛り土でかさ上げしたり、高台に住宅地を作ったり、女川駅前の中心市街地に行政や教育、医療などといった拠点を集約してコンパクトシティを形成している。
これにより、中心市街地の周りを取り囲む住宅地からの人の流れを集約化でき、人口減少が進む昨今でも持続的に賑わいを創り出せるというわけだ。
私は「おかせい」という店で女川丼を食べた。女川で獲れたものを盛大に盛り付けた海鮮丼である。味は言うまでもなく美味しかった。
地方にお金を落とせて本望である。これで少しでも復興の助けになればと思う。
女川から石巻に戻って乗り換えたのは仙石線だ。塩釜まで行って反対方面の小牛田へ向かう。ここで経路は一筆書きで同じ駅や同じ区間を通ってはいけないというルールがあるので違反する。しかし、ここは短絡線の特例が適用される。これはかなりややこしいため、ここで詳しく述べるのはやめておくが、とにかく特例が適用されてきちんと規則に則っていることは言っておきたい。
しばらくして小牛田に着いた。「こごた」と読む。これも難読駅名の1つである。
小牛田からは陸羽東線で古川まで行き、そこから新幹線で仙台に行った。
柔らかさもあり噛みごたえもある極上の牛タンを食べて今日は終わりとなった。