ともきちのローカル旅

最長片道切符の旅を完遂!7日目以降は写真挿入が不調のため、とりあえず文章のみ公開します。後々リライト予定

最長片道切符の旅(25日目)

 

8月30日(月)

 

今日は久しぶりに始発列車に乗ることした。最近は疲れや昼食の都合上、出発時間が遅れていた。

 

名古屋から関西本線で亀山へ向かう。関西本線はかつては重要な幹線として輸送を担っていたが、東海道本線東海道新幹線にメインの座を奪われたため、今は本線と呼ぶのに相応しくなくなってしまった。平行する近鉄に完全に負けている。関西本線は本数もさほど無く、所要時間も近鉄に比べてかかるため、近鉄の独壇場になっている。しかし、JR東海東海道新幹線というドル箱路線があるため、この競走に負けていても問題は無い。

 

半分程進んで途中の四日市で下車印を捺してもらおうしたものの、窓口はまだやっていなかった。

 

亀山に着くと、これから長い長い紀勢本線が待っている。途中に通る津は日本一短い駅名である。松阪では特急券や松坂牛弁当を買って特急ワイドビュー南紀に乗車した。ディーゼル特急なので加速する時の音がやっぱり良い。しかし、線路が悪いのかかなり揺れる。こんなに揺れて大丈夫なのかとも思う程だった。

 

今日は晴れている。この旅1番の快晴で心も晴れやかになる。海も見えてくる。まさにオーシャンビューと言うべき光景に目を惹かれた。

 

車掌は検札で切符を見て驚き、興味津々で少し話した。新宮で車掌が交代する。新宮まではJR東海の車掌だが、新宮からはJR西日本の車掌になる。この車掌も興味津々で愛想が良かった。

特急列車の車掌は愛想が良い人が多い。流石だなと思った。

 

終点の紀伊勝浦では白浜までの特急券を買って駅から徒歩2、3分の所にある「めはり寿司二代目」で勝浦名物のめはり寿司と、同じく名物のまぐろを頂いた。めはり寿司紀州・熊野地方の郷土料理で日本最古のファストフードだそうだ。高菜の漬物でおにぎりを巻くという非常にシンプルな料理で味付けも優しい。優しさの中に深い味わいがあって美味しかった。

また、勝浦は生まぐろの水揚げ量日本一でこれもまた美味い。

 

めはり寿司、まぐろ丼、まぐろの串カツなどが定食の内容だったが、どれもクオリティが高くて予想を遥かに超えた。

 

大満足の昼食後は特急くろしおに乗って白浜に行く。たまたま座席のテーブルに下車印まみれの最長片道切符を広げていたら男性の方に声をかけられた。還暦を過ぎた旅好きの方で今はJR西日本管内を旅しているという。また、宮脇俊三氏のことも知っていて時間を忘れる程話し込んだ。宮脇俊三氏を知っている人に出会ったのは倶知安で出会った人以来2人目だ。鉄道旅の魅力を共有できて良い時間を過ごせた。

 

本当に旅は一期一会なのだとつくづく思う。もし、この特急くろしおのこの車両に乗って最長片道切符を広げていなかったら話すことも出逢うことも無かったのである。

 

人生は何が起こるか分からない。だから面白い。辛いことも大変なこともたくさんあるが、人生は捨てたもんじゃない。きっとどこかで素晴らしい出逢いや経験が待ち受けている。

そう私は信じている。

 

白浜に着いてからはバスに乗って三段壁へ寄った。三段壁は数年前の家族旅行で訪れたが、三段壁洞窟は行っていないので入場料を払って行ってみた。波が岩壁に打ちつける光景は見応えがあった。

今日は快晴で三段壁からの眺めも素晴らしい。

 

そして、再びバスに乗って白良浜(しららはま)にも寄った。ちなみにここも以前に訪れた。さらさらの白い砂浜は美しかった。ムキムキお兄さんやビキニお姉さんがたくさんいた。カップルや大学生らしき集団もいて、賑やかであった。

私は水平線に沈む夕陽を見ようと待っていたが、あと少しのところで雲に隠れてしまった。またリベンジしに来ようと思う。

 

明日からは大阪近郊区間に入る。何と言うべきだろうか。今までは未知の路線ばかり乗ってきたが、乗り慣れた路線は安心感がある。