最長片道切符の旅(27日目)
9月1日(水)
奈良の朝は早い。天王寺方面の始発列車が4時台にある。私はそれで郡山へ行った。郡山で下車した理由はJR東日本の郡山とJR西日本の郡山の下車印を両方欲しかったからである。JR東日本の郡山はすでに捺してもらってある。
駅員がいることを祈っていたが、窓口の営業時間外だった。仕方なく時間を潰して王寺まで進んだ。ここは大きな駅で窓口は朝早くからやっているという確信があった。案の定やっていて下車印を捺してもらった。
王寺にはたくさんの201系がこれからの出勤を待っていた。201系は引退が近い。この光景は数年後には見られなくなる。
少し進んだ久宝寺でも下車印を捺してもらい、いよいよ天王寺へと向かう。天王寺からは本数が多くなる。大阪環状線を西九条経由でぐるりと回って京橋に着いた。そこから学研都市線で木津、大和路線で加茂、関西本線で柘植というルートを通る。柘植は「つげ」と読む。「たくしょく」とは読まない。かつては栄えていたそうだが、今は侘しい。
草津線に乗り換えて1駅1駅下車した。私の地元路線なので草津線の全駅の下車印を集めたかった。
寺庄では駅の窓口の方と鉄道話に花を咲かせた。
「鉄道はどんどん利用者が減って寂しくなってきていますねー。旅情が失われつつあります。タイムマシンがあれば昔にタイムスリップして50年代から80年代あたりの鉄道に乗ってみたいです!」
「昔の鉄道は本当に面白かったよー。優等列車もたくさん走っていたからねー。タイムマシンかー、ドラえもんに頼まなきゃね!」
私は草津線内の某駅で下車して実家で一夜を明かした。