最長片道切符の旅(36日目)
9月10日(金)
朝の8時前にホームで列車を待っていると多数の高校生が下車して歩いて行った。周辺を調べてみると、浜田高校があるらしい。偏差値的におそらく進学校なのだろう。
私は8時ちょうどの特急スーパーおき1号新山口行きに乗車した。振り子式車両なのでカーブを曲がるごとに車体を傾けている。その傾き具合は中々深くて面白かった。
検札に来た車掌と話が弾んだ。この最長片道切符は話のネタになる。
昨日から山陰本線を西へ西へと走って来たが、益田からは山口線で南下する。山陰本線も相当ひっそりとしているものの、山口線はそれを上回る。周りは山ばかりである。
益田からは30分で津和野に到着した。私は車掌に手を振り、向こうも振り返してくれた。
津和野といえば、マニアには有名な駅だ。いや、マニア以外にも知っている人はある程度いると思う。津和野は「SLやまぐち号」の終点となっている。
駅前にはD51というSLが静体保存されていた。
「デゴイチ」はいつ見てもカッコいい。
私の祖父も昔運転していた。
津和野で何か買おうとこじんまりとした商店に入店し、津和野名物らしい「葉わさび醤油漬け」を購入した。
津和野からは山口行きで山口に着くと、駅から少し歩き、春来軒という店で山口県のソウルフードと言われる「ばりそば」を食べた。皿うどんに似た食べ物で、私は大盛りを頼んだら予想以上のデカ盛りで運ばれてきて食べ切れるか心配になった。味は絶品とまではいかないけれど、普通に美味しかった。
山口から新山口まで移動し、今度は山陽本線と合流する。3日ぶりの山陽本線だが、幹線だから安心感がある。
30分以上も待ち時間があるが、そんなものはもう慣れた。
宇部からちょっぴり走って居能に着き、おのだせんの列車で今日の目的地の小野田に着いた。
ホテル近くのスーパーで夕食を買いに行くとちょうど半額になる時間帯だった。いや、むしろそれを狙って行った。大体7時半頃だったと記憶している。