最長片道切符の旅(41日目)
9月15日(水)
今日は贅沢する。特急にちりん9号のグリーン個室に乗車した。グリーン個室は4両編成は付いておらず、6両編成には付いている。特急にちりん9号は6両編成での運転となる。私は、最大4人で使える個室を1人で貸し切るというブルジョワを発揮した。とはいえ、大分から宮崎まで5000円弱買い足せば個室でのんびりできるのだから安いと思う。私の金銭感覚はおかしいだろうか。
楽しかった大分を去り、これから3時間の旅が始まる。グリーン個室には普通の座席と少なくとも4人座れる所があり、畳んだり広げたりできるテーブルも付いている。内装も高級感があり、優越感に浸ることができる。
4人掛けの席では寝転がることもできる。私はこの3時間の内の半分も寝転がって過ごした。
まるで寝台特急のようである。
昔、夜行列車で寝た記憶が蘇る。そして、その余韻に再び浸った。
佐伯を過ぎてからは電波もほとんど届かない山深い所を列車は進んで行く。民家もほんの僅かあるくらいで周りは何もない。
佐伯ー延岡間は普通列車が1日1.5往復という超閑散区間となっている。特急列車はある程度本数はあるのだが、普通列車はお粗末だ。
途中の宗太郎を過ぎた辺りで宮崎県へと入る。
延岡に着くと、ここからは民家がたくさんあるので少し安心する。延岡はかつて高千穂線という絶景路線が伸びていたそうだが、廃線になってしまった。
延岡から1時間で宮崎に着いた。3時間はグリーン個室で移動すると体感で1時間もかかっていないように思えた。それだけ快適で、素晴らしかった。また乗りたいと思うし、今度は博多ー宮崎空港を乗り通せる特急にちりんシーガイアのグリーン個室に乗車して6時間の旅を楽しんでみたいなと思う。
宮崎はあいにくの雨で気が滅入ってしまったので特に名物は食べなかった。チキン南蛮の店も定休日でやっていなかった。
ホテルの近くに銀だこがあったのでたこ焼きを食べて腹を膨らませた。
それにしても宮崎は暑い。駅前にはヤシの木かどうかは分からないが、いかにも南国の木らしいものが目に映る。南国へ来た実感が湧いた。